君は世界災厄の魔女、あるいはひとりぼっちの救世主 感想

   スニーカー文庫


<あらすじ>

ふたりvs.全人類。「おにぎりスタッバー」の鬼才による反逆ファンタジー

数百年続いた「帝国」と「王国」の戦争。泥沼の戦いを終わらせたのは、「愛」を説く新たな教えだった。愛は世界を救い、誰もが虐げられることなく、奪われる心配のない、安心して幸せに暮らせる世界が実現した。しかし、その完全なる調和を脅かす【災厄の魔女】アンナ=マリアが現れて――「“善き人”は、全て殺す。わたしは、わたしの世界を取り戻す」 これは、世界最強で無敵で冷酷で残虐でありえないほど綺麗な僕の姉さんと、僕が、たったふたりで世界を敵に回して戦う、向こう見ずな物語だ。


ちょくちょく耳にしてた著者さんの新作で、好きなファンタジージャンルということで読んでみました。確かに、読み手を引き込む独特な持ち味は随所で感じられたんだけど、ストーリーだけ切り取ると自分としてはやや物足りなさを感じてしまいました。

”善き人”って一体何なんだろう?何故、続いていた戦争を終わらせた中で、わざわざ世界を敵に回して戦っているのだろうか?時列系を現在と3年前とで交互に展開しながら、徐々に解き明かしていくというのが大雑把な内容。何だろう…良い感じに終わったんだけど、全体的にすっきりしなかった。世界規模で起こったこの”善き人”と、最後の生きた人類であるアニーとのお話よりも、共に行動してきたアーロンとの関係性の方に意識がいっちゃって何だかイマイチ盛り上がれなかったなと。”善き人”のヤバさというか、アニーが戦うべき理由の説得力としての描写がもう少し欲しかった感じ?勿論、”善き人”が言葉の意味とは裏腹なのは分かってるけれども。なので、”善き人”というのが設定付け感が強くて、御飾り感が…難しい。

とはいえ、途中までは結構愉しめた、うん。期間限定だったはずだけど、200P以上試し読みできたはずなので、それでどんな感じかは分かるはず。まあ、少女に視点を向けていたのか、この世界に立ち向かっていく物語に向けていたのか、読み手の読み方、捉え方次第な気がしました。それにしても切符先生のイラスト好きで、できる限りファンタジーなら読んでるんだけど、悉く刺さる作品じゃないから色々と辛いな?あ、そんな情報知らんわですかね?…まあ、以上!

★評価:74%